そのスタート地点となるのが聖なる丘に位置する「ヴェズレ―（Vézelay)」です。
美しい村でもなじみのある場所ですね。
ヴェズレ―の入口：いかにも中世らしい佇まい
村の入口からは丘陵地ならではの坂道が続き、高台へとたどり着くと静かな町の中に佇む大きなブルゴーニュロマネスク建築「サント・マドレーヌ・バジリカ聖堂」に目を見張ることになります。
彫刻が刻まれ、壮観な様子
12世紀に建造され、マグダラのマリアに由来するとされること大聖堂。なんといっても特徴はステンドグラスがすべて透明であることです。
カラフルなステンドグラスに聖書のストーリーが描かれているステンドグラスとは違います。現地のガイドさんによると、このステンドグラスはただただ「光」を感じるためにあるそしてそれが魂の解放へとつながるとお話しくださいました。う～ん、なんともスピリチュアルなお話ですね。
これが透明のステンドグラス
聖堂内にあるファサード「聖霊降臨」は圧巻です。美しい渦巻き模様が随所に見られ、眺めているだけで吸い込まれるような感覚が訪れます。
ファサード全体図（左）とキリストの拡大図（右）
イエスの広げた両手からは、「神」からの光（聖霊）が降り注ぎ、イエスの両脇に配置された聖ペトロや聖パウロなどの弟子達が、その「神」の啓示を受けているところ。
「光」がいかに大切にされているかうかがい知ることのできるエピソードです。
この地は巡礼者のスタート地点でもあり、信仰の中心でもあったのでしょう。これから始まる巡礼道の道筋を示すのはホタテ貝のモチーフの道標。
さあこれから巡礼の始まりです！
聖ヤコブのシンボル、フランス語で「コキーユ・サン・ジャック」（Coquille Saint-Jacques）
【ロマンティックがいっぱい｜ノルマンディー カブール】
