
それぞれの村のプロモーションビデオが13日間にわたって事前に放映され、視聴者が投票するしくみ。加えて今回は、生放送中にもSMSを通じて投票を受け付け、最後の最後まで票が動くというライブ感たっぷりの演出でした。
この番組での結果は、その後の観光客数に大きな影響を及ぼすことでも知られています。昨年の優勝者、ブルターニュ地方の村ロシュフォール・アン・テールRochefort-en-Terreは、放映後から約60%の観光客増を記録したのだとか。
さてこのカイゼルスベルグは、人口2701人の小さな村。ロマネスク様式の教会を中心に、コロンバージュと呼ばれる木組みの家が色とりどりに建ち並び、「アルザスのポストカード」と称されるほど。窓辺や街角に飾られた花々が、その小さな村をいっそう彩り、住民の人柄や町への愛を映しているように感じられます。
アルザスワイン街道の通過点でもあるカイゼルスベルグは、もちろん良質な白ワインの産地。リースリングやゲヴェルツトラミネールといった、アルザスワインを代表する品種が多く作られています。からりと暑い夏と降水量の少なさが、これらのセパージュにぴったりなのだとか。なるほど、きりりと冷えた白ワインがぴったりな気候ですね。アルザス地方では、ワインカーヴはブドウ畑の近くにあることが多く、生産者が作業中の畑から大急ぎで戻って試飲をさせてくれる、なんてこともあるようですよ。
冬に訪れるならぜひクリスマスマーケットを。教会前の広場には市がたち、村全体がクリスマスを楽しむ祝祭日の雰囲気に満たされます。木組みの家々はイルミネーションに彩られ、アルザスらしい出窓にはモミの木のオーナメントが。まるでおとぎの国のようです。
体を温めたいときにはヴァン・ショーVin chaud(ホットワイン)がおすすめです。アルザスではもちろん白ワインのヴァン・ショーが飲めますよ!
2017年フランス人がもっとも好きな村、カイゼルスベルグ。ぜひあなたの目で、その魅力を確かめてみませんか?