
ドラゴンボールは漫画だけでなくアニメとしても放映され、絶大な支持を集めました。鳥山明さんの作品はDr スランプと共にフランスでとっても愛されています。漫画を芸術として認めるフランスの懐の深さには嬉しくなります。確かに他にも受賞されている大友克洋さんの「AKIRA」や谷口ジローさんの「遥かな町へ」の作品にはストーリーの面白さだけでなく背景などに芸術的な美しさがありますね。
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フランスでは1972年に日本のアニメが放送されて以来、セーラームーンなどの番組を通して、アニメや日本の漫画文化が浸透していきました。90年代後半にはテレビ番組が衰退するものの今も「MANGA」文化は根強い人気があります。パリには「マンガカフェ(Le Manga cafe V2)」という日本の漫画喫茶に似たカフェもあるのです。
ガラス張りのおしゃれな店内、日本の狭苦しい漫画喫茶とは異なり、広いスペースに漫画や雑貨が並び、2Fの読書スペースでは居合わせた人々と漫画情報を交換できるようなわくわくできる場所です。プライベート空間を大切にする日本人に比べて漫画を皆で共有したい!という気持ちにあふれています。ちなみにフランス語に翻訳された漫画の中に一部日本語の漫画もあります。

フランスでは、ベルギーやフランスのBD(バンドデシネ)、アメリカのコミック、日本の漫画が流通していますが、購入されるものの約半分が日本の漫画です。以前は漫画はパリなどの大都市だけのものでしたが、各地に行き渡り、この4,5年の間には、フランスアルザス地方のミュルーズにヨーロッパ最大の漫画美術館の建設が予定されています。
同じ作品を読んだ(見た)ことがある!というフランスと日本の一体感は文学や映画にとどまらず、鳥山さんの受賞を機に漫画によってこれからも広がっていきそうです。
*パリの楽しい街巡りについてはこちらをご覧ください。