マドレーヌの登場する小説として有名なのが、マルセル・プルーストによって書かれた「失われた時を求めて」です。主人公が紅茶に浸したマドレーヌを口にした時に、過去の思い出がよみがえってくるという場面があるのです。ためしに我々もマドレーヌを紅茶に浸しておもむろに口に運んでみましょう。記憶の奥底に沈んでいるあの日あの時の思い出が鮮やかによみがえってくるでしょうか。いいえ戻って来はしません。そこにあるのはただ「マドレーヌが美味しい」という感動だけです。身構えてしまうとこんなものです。期待をすればするほど幻滅も大きいものです。ここは無心にマドレーヌを味わうのが正解でしょう。いただきます。
マドレーヌは18世紀にマドレーヌさんという女性がホタテ貝の殻を型にして焼き菓子を作ったことが始まりとされています。諸説ありながらもホタテ貝を型にするという発想には驚嘆しますが、この素朴で優しい味のお菓子を生み出したマドレーヌさん、今日もあなたのお菓子で自分の記憶をよみがえらせようと挑戦する人々がいます。
パリ市内のパティスリーとショコラを巡るオプショナルツアーございます!
フランス旅行専門店【フランスエクスプレス】 クオリティの高い旅をコーディネート