【ブーム到来!フランス、ビール事情】


フランスでお酒といえば、なんといってもワイン。フランス通なら南仏のパスティスやブルターニュ地方のシードルを思い浮かべる人もいるかもしれません。

でも。今フランスでいちばん盛り上がりをみせているのは、意外なことにビールなんです。

ドイツやベルギーといった古くからの「ビールの国」に挟まれ、これまでも、実はおいしいビールを造っていたフランスですが、いまや国内に1000軒もの醸造所、約3000の銘柄を抱えるまでに成長しました。そのうち約半数は、この5年間で新規に発足した醸造所だというから驚きです。



アルザス地方のホップ畑

ブームを巻き起こしているのは、「ミクロ・ブラッスールMicro Brasseurs」と呼ばれる、小さな醸造所。いわゆるクラフトビールとか、地ビールといわれるビールを、小規模で製造している醸造所です。個性的なテイストやアロマで、これまではあまりビールを飲まなかった女性の消費を獲得し、ビール全体のトレンドにも影響を及ぼしているのだそう。


もちろん、古くからのビールメーカーのビールも定番のおいしさ。「1664」のラベルでおなじみの、アルザス地方のクローネンブルグKronenbourgがことに有名ですが、リール近郊で作られるペルフォースPerforthも、コクがあっておすすめです。普段、日本でよく飲まれているような淡色のビールを「ブロンドBlonde」、ぬるめの温度で飲む褐色のビールは「ブリュンヌBrune」と呼んで分類しています。

フランスで過去30年間、年1%ずつ減少し続けたビールの消費量は、ここ数年上り坂で、年間約20億リットルまで回復。1人当たり年30リットルのビールを飲んでいることになります。ワインの消費量は年、1人当たり42リットルといいますから、ビールもなかなかのものですね。


パリ市内のデパートでは、地ビールコーナーを設けるほか、ブラッスリーやカフェでも味わえる店が増えてきました。「Bière artisanaleビエール・アルチザナル」とあれば、それはクラフトビールのこと。また、生ビールを希望する場合には「Un demi, s’il vous plaît. アン・ドゥミ・シル・ヴ・プレ」と言えば、250ミリリットルのグラス生ビールが運ばれてきます。天気の良い日はテラス席でのビールが最高です。ぜひフランスのビールをお試しあれ!








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