ペリゴールの城巡り


 古城めぐりといえば、ロワール地方を思い浮かべる方も多いことと思いますが、今日は、城巡りの穴場スポットをご案内します。場所はフランス南西部のドルドーニュ・ペリゴール地方。パリからは鉄道で約5,6時間程の場所です。この地域はラスコー洞窟や高級食材トリュフで有名な場所ですが、城巡りも大きな魅力です。ロワールの古城とは、また別の表情や歴史をもつ古城や城塞都市巡り…観光ガイドにあまり大きく取り上げられないディープな旅に是非お出掛け下さい!

ベイナック(Château deBeynac)
   ドルドーニュ渓谷を見下ろすところにある村で、一番頂上にお城があります。川沿いには、伝統ある石積みの家や愛らしい街並みが広がっています。ベイナックを訪れて、もしも城に登ることがなくても、その頂上からドルドーニュ地方の素晴らしい眺めを得られます。また、村には多くのレストランやバーがあり、十分に散策を楽しめる場所です。夏には美しい村を眺めながらのカヌー遊びも楽しめます。日本のように急流ではないので、初心者にも楽しく下れます。





ビロン城(Château de Biron)

   ドルドーニュ地方の南に位置するお城です。14代に渡るゴンドー・ビロン家の当主が様々なスタイルの建物を増築し、時代を経て進化し続けてきました。ビロン家の過去の権力を映し出してきたこの城は、礼拝堂などの訪ねるべき建物も多く、城の一部では現代アートの展示も行われています。





ピュイマルタン城(Château de Puymartin)

   12世紀(1270年頃)に建てられ、その後百年戦争や宗教戦争を経て、改築が繰り返されました。いくつもの塔が特徴となっています。城には、嫉妬深い夫によって投獄された女性(White Lady /Dame blanche)の伝説が残っており、その霊を見た人もいるとか。神秘的なお城としても知られています。





オートフォール城(Château de Hautefort)

   ペリゴール地方では珍しいクラッシックな建物で優雅なシルエットが特徴です。17世紀に建てられ、1929年までバスタール家に所有されていました。1968年に火事によって荒廃するものの、地域の支援を得て再建されました。当主によって修復されたフランス式庭園は城の周囲に広がり、美しく手入れされています。城の周辺の田園風景も見逃せず、散策するのに楽しい場所です。





ペリゴール地方の城が様々な様式を見せてくれるのは、この地方が幾たびかの戦争の舞台になってきたからです。イギリスとフランスが戦った百年戦争、その後の宗教戦争と続き、時代によってその勢力の影響を受けてきました。フランス側は丸い塔の城を、イングランド側は四角い塔のある城、また要塞もその勢力によって変化しています。緑豊かな景色の中で、歴史に思いを馳せながら城巡りを楽しんではいかがでしょうか。




ベイナックの早朝、右奥にベイナック城。


*ペリゴール地方のツアーについては、こちらまで。ペリゴール地方はバスが運行している町も本数が極端に少ないので、自動車で廻ることがお勧めです。フランスエクスプレスでは、専用車のチャーターも可能ですのでご相談下さい。













フランスエクスプレス
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