アレ・フランスの1974年の凱旋門賞。


競馬には騎手より馬がもてはやされることは珍しい事ではありません。同様に、ジョッキーの名前より、馬の名前の方が、歴史に残されたのも珍しい事ではありません。でも勝利を得るためには、両者の力が必要です。アレフランスの1974年の凱旋門賞が完璧な例として挙げられます。


競馬の代表として名高い凱旋門賞の10日間前に、アレフランスのジョッキーであるイヴ・サンマルタンが落馬してケガをしました。診断の結果は、腰骨の骨折です。ただ、自分の愛馬に別のジョッキーが乗ることを嫌ったイヴ・サンマルタンは諦めたくはありませんでした。早速リハビリを初めて、イベントの当日に松葉杖を突いて現れました。

凱旋門賞の関係者もチャンピオンのアレ・フランスのジョッキーに特別待遇をしません。早めに先方で進出、ゴール前400メートルの地点で先頭に立ちました。そしてついに、湧いていた観客の拍手を背景にして勝利を得ました。


イヴ・サンマルタンがケガ欠場を決めてしまったならば結果は変わっていたのでしょうか?奇跡を信じたくなるほどの実績を残したアレフランスが「20世紀最強の牝馬の一頭」という評価を得ることになりました。






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