幻想的な空中庭園 マルケイサック(Marqueyssac)


 フランス南西部アキテーヌ地方、ドルドーニュ渓谷を見渡せる場所に1997年3月にオープンしたのがマルケイサックの庭園です。この庭は、17世紀から続くマルケイサック一族の私有地でした。現在のように散歩道や庭園が整備されたのは19世紀。一時期は人気がなくなっていましたが、20世紀に入り一族の子孫の支援を得て新たに生まれ変わったものです。300年に渡る人々の庭への情熱に支えられ、今では、フランスの文化省に「フランスの名園」として認定され、ミシュランガイドでも3つ星の評価を得ています!





マルケイサック庭園の散策の始まりのポイントにまず、鳥小屋があります。ここでは、形の少し変わった鳩や自由に生活するクジャクの姿も見られます。さらに併設している自然のパビリオンでは、野生動物にスポットを当てた19世紀のジオラマが体験できます。また、1億5000万年前のジュラ紀にヨーロッパで生息していた恐竜(7.50m)の模型も展示されています。

この他にも、園内には子供向けのコースや遊戯エリア、アスレチック、自然への好奇心を満たすようなアトリエなどの施設も充実しており、大人から子供まで楽しめる場になっています。



庭園の至る所に植えられているのは15万本のツゲの木です。ツゲは剪定がしやすい植物で、複雑な形のトピアリーを作ることができます。(トビアリーとは、常緑樹や低木を刈り込んで作られる西洋庭園の造形物)よく動物や鳥の形をかたどったトピアリーを見かけることがありますが、マルケイサック庭園のトピアリーは不思議な生き物が這っているような想像力をかきたてられる仕上がりになっています。角度によっては、うごめく羊の群れのよう。この手入れの行き届いた不思議なトピアリーが庭園の大きな魅力ですね。


庭園のツゲは手作業で剪定されます。庭園の管理者の熱意を感じます!

マルケイサックには曲がりくねった6㎞の散歩道があります。断崖の散歩道、高台の散歩道、シャトルバスも通る大通りの景色の異なる3つのコースから成り立ち、それぞれのコース間を横断できるポイントによって、展望台に向かって自由に往来できます。迷い込んでしまいそうですが、車いすやベビーカーをご利用の方向けの簡単な地図も用意され、コースには子供達が飽きないような工夫もされています。




この地域特有の石瓦の屋根を施した館。屋根組みの重さは500トン超!

園内には、自然のパビリオンの他にも城やテラス、食堂などの施設も充実しています。テラスの設計はあのベルサイユ宮殿の設計に携わったアンドレー・ル・ノートルの愛弟子によるものです。展望台やテラスからはドルドーニュ地方の美しいパノラマが見渡せます。お茶やお食事にゆったりした時間が過ごせそうですね。

マルケイサック庭園では、年間を通して様々なイベントが用意されています。特にお勧めするのが、6月の第一土曜日と7月~8月の毎週木曜日の日没後に催される2000本のろうそくによるライトアップです。昼間とはまた違った幻想的なドルドーニュの風景を是非お楽しみ下さい。

*ドルドーニュ渓谷を旅するハネムーンツアーについては、こちらまで!各種アレンジも承ります。














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