☆サン・テティエンヌ大聖堂(Cathedral Sainte-Etienne)メッス

ドイツ国境に程近いメッスでは、ロシア出身のフランスの画家マルク・シャガールのステンドグラスを見ることができます。ここサン・テティエンヌ大聖堂は13世紀から約300年に渡って建設され、ステンドグラスには5人の巨匠を含めて総勢16人のアーティストが関わっています。因みににシャガールは20世紀にこの制作に携わりました。
ステンドグラスの総面積は6500㎡とシャルトルのステンドグラスの3倍以上でヨーロッパ最大級の規模!作品の壮大さ、採光の美しさは絶品です。その壮麗な美しさ故にこの大聖堂は「神のランプ」とまで呼ばれています。

シャガールのステンドグラスは、ランスのノートルダム大聖堂の「シャガールブルー」の作品がよく知られています。一方ここメッスの作品では、青基調のものだけでなく、アダムとイブの原罪をテーマにした黄色をベースにした作品を堪能できます。角度によっては教会内部が黄金色に輝くさまが見事です!
ユダヤ人であることでナチスの迫害を受けてアメリカに亡命したこともあるシャガールの人生を想う時に、どれ程の愛や祈りを作品に込めたかが静かに伝わってきます。
☆聖ジャンヌダルク教会(Eglise Ste-Jeanne d'Arc) ルーアン

愛や祈り、というテーマでは、ここジャンヌダルクの終焉の地ルーアン(ノルマンディー地方)にも美しいステンドグラスがあります。ここ聖ジャンヌダルク教会は外観こそモダンですが、サンヴァンサン教会から戦火を逃れ移された16世紀のステンドグラスを見ることができます。
天井まで伸びる一面のステンドグラス、船底をイメージした天井の美しいデザインとあいまって、見上げた時にはその幻想的な美しさにため息が出る程です。
☆サントシャペル教会(Ste-Chapelle) パリ

パリでステンドグラスといえば、なんといってもサントシャペル教会です!ノートルダム大聖堂のバラ窓だけでなく、パリのシテ島に足を運んだら是非とも訪れて欲しい場所です。15Mの高さまの天井まで伸びる一面のステンドグラスはパリの宝石箱と讃えられています。その聖書の内容を描く緻密さや優美な様は、ここでしか見られません。
サントシャペル教会では、夜にクラッシックコンサートが催されています。お昼間は光の差し込むステンドグラスの荘厳さに酔い、夜は音楽と共にこの教会の空気を味わうのも良いですね。
*サントシャペル教会コンサートの詳細についてはこちらをクリック下さい。(公式HP、英・仏語)
☆シャルトルのノートルダム大聖堂(Cathedrale Notre-dame de Chartre) シャルトル

「シャルトルブルー」と呼ばれる鮮やかな美しい青色のステンドグラスが見られるのがシャルトルのノートルダム大聖堂です。この大聖堂は世界遺産にも指定されていて、12~13世紀のステンドグラスが当時のままに残っています。中でも有名なのが「美しき絵ガラスの聖母」や「ノアの箱舟」、「エッサイの家系樹」。
16世紀の宗教戦争、第2次世界大戦の爆撃からの難を逃れるべく、ステンドグラスは周辺に保管され無事だったといいます。華麗な美しさだけでなく、12世紀のステンドグラスがそのまま残っていることの重みを感じる場所です。この地域には、国際ステンドグラスセンターという学びの場もあって、ステンドグラスの文化や職人の技術を後世に伝えています。
*ステンドグラスの美術館と学校の役割を兼ね備えた施設です。ご興味のある方はこちらをクリック下さいね。(英・仏・独語)

フランス北部からパリ、イルドフランスにかけてのお勧めステンドグラスをご紹介しました。ステンドグラスは、季節やお天気、訪れる時間帯によっても変化します。日々刻々と変わる光の中で、人々の切なる祈りが込められた空間でした。是非お気に入りのステンドグラスを探しにフランスの教会に足を運ばれてはいかがでしょうか。
☆関連ツアー(お客様のご要望に応じてアレンジも承りますので是非ご相談下さい!)
*モンサンミッシェルツアー| 専用車で印象派の世界を訪ねる旅(ルーアンを含む)
*王道モンサンミッシェルツアー・ロワール古城巡り(シャルトルを含む)