造園家アンドレ・ル・ノートルを追って緑に癒される旅を!


 日本では、お城を建築させた武将は有名になりますが、その庭をつくった人は、それ程後世に名が残りません。でも、フランスでは造園師という職業がとても珍重されています。この造園師として、フランス式の庭園を完成させた人が「アンドレ・ル・ノートル」です。パリから近いイル・ド・フランスには彼のフランス式庭園の傑作がたくさん残っています。


ヴォー=ル=ヴィコント城

そのうちの一つ、ヴィコント城の庭は、自然の色で刺繍をしたタペストリーのようです。当時の城主は敬意を示すために時の王ルイ14世を城に招きました。が、王は城や庭のあまりの豪華さに嫉妬し、機嫌を損ねてしまいます。なんとヴィコント城主はルイ14世によって投獄されてしまいます!

太陽王を嫉妬させる程の贅を尽くした美しい庭園、とっても気になりますね。その後、ヴィコント城に携わったル・ノートルをはじめ主要なスタッフがヴェルサイユの建築に送り込まれます。ですから、ヴィコント城はヴェルサイユのフランス式庭園の原型ともいえます。


アンドレ・ル・ノートルが手掛けたソー公園

フランス式庭園とは、その敷地に軸線を決めた上で、左右対称に幾何学模様に整えた花壇などを配し、植物の人工的な整形を施したもので、一番の代表例がヴェルサイユ宮殿となりました。ルイ14世は宮殿作りよりも噴水式庭園に多くの人員を投入する程の熱心さだったそうです。この時代にどれ程、庭園が重要視されていたかが分かります。

ちなみに「ヴェルサイユの宮廷庭師(2015年公開)」というタイトルで、ル・ノートルのラブロマンスを描いた映画も出ていますので庭師の仕事への情熱も含めて、ご興味のある方は是非チェックしてみて下さいね!


上空から見たフォンテーヌブロー宮殿の庭

ヴェルサイユやヴィコント城の他にも、パリのテュイルリー庭園、フォンテーヌブロー宮殿の庭、シャンティイー城の庭、ソー公園などパリ近郊にはアンドレ・ル・ノートルが手掛けたお庭が広がっています。

当時はイタリア式庭園の模倣が主流でしたが、斜面や起伏の多いイタリアの土地に比べてフランスの平な国土をどう使うかがフランスの課題でした。ル・ノートルはずば抜けた知識や技術力、類まれなセンスを生かして見事にその課題に答えを出した人といえます!


シャンティイー城庭園

ル・ノートルはお城と周囲の緑豊かな自然との調和を考えて、庭園を設計しました。イル・ド・フランスのこれらの庭園も綿密に計算し尽されていながらも訪れる人を自然に溶け込ませてくれるような癒しがあります。是非 ル・ノートルを探しに緑に癒される小旅行にお出掛けされてはいかがでしょう。

☆ヴェルサイユ訪問を含む関連ツアー

*ラグジュアリーリバークルーズ パリジャンのロイヤルクリスマス

*フランスハネムーン☆モンサンミッシェルとロワール古城巡り☆フランス7日間













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